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インタビュー「僕のルール・私の理由」

世界の子供にワクチンを・・・JCV

2007年12月、学習院高等科野球部の監督さんから依頼を受けて、JCVの講師が学校を訪問し、講習会を行いました。その後、部員のみなさんのなかから自然にルールづくりがはじまり、有志によって募金活動が行われるようになったそうです。そのなかでも特に熱心に募金をされている5名にお集まりいただき、おはなしをうかがいました。 (上の集合写真左から長手さん、安藤さん、中島さん、郭さん、関根さん)
学習院高等科輔仁会 硬式野球部 3年生 中島 聡司さん 2年生 安藤 彰俊さん 2年生 長手 将広さん 2年生 郭 貴史さん 2年生 関根 泰慶さん
JCVの講師派遣について:JCVスタッフが社会科の授業や、総合学習の時間などに学校を訪問し、感染症をめぐる世界の子どもの現状や、国際協力についてなど、いろいろなテーマでお話をしています。
詳しくは、こちら

関心のある人が自分に合ったルールを作って実行

JCVの講習会を受けてからルールづくりが広がったそうですが、具体的にどんな風にはじまったのでしょうか。代表して中島さん教えてください(3年生の中島さんは前キャプテン。すでに引退されていますが特別に出席していただきました)

中島聡司さん: 講習会を受けた後、それほど時間がたたないうちに、やりたい人が自然とはじめるようになりました。募金は強制されてやるものではないと思うので、部員全体で話し合いをしたりはせず、関心のある人が好きなようにルールをつくって実行しています。
募金箱は、職員室の顧問の先生の机に置いてあって、各自が随時そこへお金を入れに行くという感じです。

自由な雰囲気で募金されているのですね。それでは、お一人ずつ自己紹介とルールの具体的な内容を教えてください。

安藤彰俊さん: 2年生でセカンドを守っています。野球部の練習は、火曜日から金曜日の6時半まで行っています。部員は2年生が15名、1年生が7名です。僕の募金のルールは、ヒット1本につき20円、1打点で40円、フォアボールとバントは20円、守備でアウトをとったら10円としています。

中島聡司さん、安藤彰俊さん

長手将広さん: 守備は、ライトです。僕は、うれしいときにたくさん募金をしたいので、「いいプレーをしたときに、そのときの気持ちに応じた金額」を寄付するようにしています。寄付する金額は、例えばそのときに持っている小銭全部とか、そういう感じです。以前、9回から出場したときに、相手チームの大きな打球をギリギリのところでアウトにしたことがあったのですが、このときはチームにも大きく貢献できたので、500円玉を3枚寄付しました。

郭貴史さん: 小さいころからずっとピッチャーをやっています。ピッチャーは、チームの勝利に直結する役割を担っていると思うので、とてもやりがいがあります。僕のルールは、1球投げることに1円、奪三振につき10円、ヒット1本で20円。公式戦の場合は、それぞれを2倍にします。以前は、もう少し違った内容のルールだったんですが、最近、試合数が増えてちょっと負担になってきたんです。だから内容を少し変更して、無理なく募金できるように調整しました。

関根泰慶さん: 2年生で、ライトを守っています。ルールは、毎日の練習ごとに10円、試合で勝ったら100円、負けたら半額の50円を寄付しています。僕の場合は、チームの募金箱とは別に自分用の募金箱を作って、それに入れるようにしています。

中島さん:3年生なのでもう引退しましたが、キャッチャーをやっていました。郭とは、高校以前からバッテリーを組んでいました。郭は、強気なタイプのいいピッチャーなので、これからが楽しみです。高校での野球はもう終わってしまったけど、好きな野球をやり通せて、悔いは残っていません。
僕のルールは、試合でヒットを打つごとに30円募金するようにしていました。野球ノートというのを作って、試合の記録や練習で注意されたことなどを書いていたのですが、このノートの記録から募金額を割り出して、気が向いたときにまとめて募金箱にお金を入れていました。

誰かの役に立てたとき とても充たされたキモチになる

世界ではいろんな支援が求められていますが、最優先するべき支援はどんなことだと思いますか。
また「僕のルール」を実行するようになってから、感じたことなどがあれば教えてください。

中島さん: 世界には、困っている人がたくさんいることを改めて知り、その全てが解決してほしいと思いました。でも、まずは「生きるため」の支援を行うことが一番重要だと感じました。支援活動については、募金もしたことがなかったしあまり身近ではなかったのですが、「僕のルール」のように自分自身がやりやすい方法で寄付ができるというのは、いいなと思いました。
「僕のルール」を実行するようになって、いろんな意味で視野が広がったと思います。今は進路についてもいろいろ考えているのですが、日本だけでなく、世界でも働いてみたいと思っています。

安藤さん:JCVの講習会で、世界の現状を伝える映像を見たのですが、自分の知らないことが多くて、衝撃を受けました。また、世界には平均寿命がとても低い国があることにも驚きました。
僕たちは風邪を引いたとしても病院に行けばすぐに治りますが、国によってはそれが命取りになることもあるそうです。医療や食料の問題は、とても深刻だと感じています。こうした事実を知ってからは、ごはんを食べられること自体がありがたいことなんだなと思うようになりました。

長手さん: 世界の問題のなかで一番気になったのは、教育問題です。教育を受ける機会がないことで、いろんな可能性が失われているように感じました。途上国でもきちんとした教育を受けられる状態になったら、世界はずいぶん変わるような気がします。
これまで日常生活のなかで、募金箱はときどき目にしていて、コンビニで買い物をしたときに、なんとなくおつりを寄付したりはしていました。でも、自分で「僕のルール」を作ってからは、きちんとした意識をもって募金できるようになりました。それに、ルールを実行することで、「自分ががんばった分だけ、だれかを助けることができる」という「いい循環」が生み出せているような気がしています。
今は、野球を通じて募金をしていますが、将来働くようになってからも仕事に直結するようなルールをつくって、募金を「続けるという循環」も大事に育てていきたいと思います。


郭さん: アフリカなどで、ワクチンがないために小さな子ども達が亡くなっていることに驚いたし、そういう事実を自分が知らなかったことについても、とてもショックでした。改めて、自分たちは恵まれているんだなと実感しました。
ワクチンで世界の子どもを救うというJCVの活動は、寄付したお金の行き先が明確で信頼性があるところにとても共感しました。「だれかの役に立ちたい」と思っても、行動しなければ前進しないものだと思います。自分に無理のないルールを作って、行動に移すことが大事だと思います。


関根さん: JCVの講習会をきっかけに、国際支援やボランティアにとても興味がわくようになりました。JCVが支援しているミャンマーについてもいろいろ調べているのですが、事実を知れば知るほど、ミャンマーに行ってみたいという気持ちが大きくなっています。それから、貧困で苦しむ国は政治問題が複雑であることも多いようなので、海外関連のニュースも関心を持って見るようになりました。
これまでは、ボランティアに参加したり、ほかの支援活動について調べたりしてきましたが、最近は支援をする「しくみを作る側の仕事」をやってみたいと思うようになりました。自分の進路の方向性についてもよく考えるようになり、大学では政治について学んでみたいと思っています。

長手さん、郭さん、関根さんの写真

まだ働いていない学生のみなさんにとって、募金を継続することは大変なことだと思いますが、しっかりした意識を持たれていて、とてもはげまされました。そして、みなさんの個性的なルールは、うかがっていてとても楽しかったです! みなさんのこれからの活躍を心よりお祈りいたします。

ひとりひとりの「僕のルール」
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