


2005年(当時24歳)に「僕のルール」をはじめる前は、
社会支援について、どんな風に考えていましたか?
いつから意識しはじめたかはわかりませんが、社会支援をやりたいとは思っていました。でも、プロ野球選手になったらやろう、という風に考えていました。
ワクチンの寄付をはじめた
具体的な経緯について教えてください。
チームには、車椅子を寄付するなど、さまざまな支援活動やボランティアを行っている選手がたくさんいます。支援をすることは特別なことではなく、自然な雰囲気でなされていました。
僕は、みんなとは違う種類の支援をしようと思っていました。ちょうどそのころ、ワクチン支援の活動に出逢ったんです。漠然とした内容ではなく、「ワクチンを贈る」というシンプルでわかりやすい活動が魅力的で、あまり迷わずJCVの活動に参加することを決めました。


ワクチンを寄付するやり方については、どんなものにしたいと思っていましたか?
支援は、だれかにやらされるものではなく、自分の意志で行うもの。だから、自分が楽しめる、おもしろい方法がいいなと思っていました。たとえば、1回で100万円分のワクチンを贈るという方法もあるけれど、それよりも「おもしろい」方法で支援したいと思いました。
和田さんのルールは、和田さんが誇りをもって続けている「投げる」という行為に直結した
内容ですよね。「投げる時」に一番強くあるキモチは何ですか?
自分が先発して投げる試合は、絶対負けたくない、打たせない、という意地みたいなものが核になっています。試合に勝つには、1球1球がとても大事なんですが、投げる時はいつもそのキモチがあると思います。それに、勝っても負けても1球の大切さは変わらないと思うんです。僕はコツコツ積み重ねるタイプなので、そんな風に感じているのかもしれません。
1球投げるごとに10本のワクチンを贈る、
というルールは具体的にどんな風に
考えたのですか?
1球で1本だと、ちょっと少ないかな(笑)。だから10本にしました。たくさん投げたほうが、多くのワクチンを寄付できることになるわけですが、投手として自分の体を考えたとき、少ない球数で勝てたほうが負担が軽い。だから勝利投手になったら倍の20本、完投勝利したら30本という風に、うれしい結果とワクチンを贈る数が比例するように、ちょっと工夫をしました。


ワクチンを贈っている、ということを日ごろの生活のなかで、
どんな風に意識していますか?
シーズンが終わると成績や投球数が数字で出されるのですがそのときに、トータルで振り返って「このくらい寄付できたな」という感じでワクチンの本数を把握しています。野球の成績に加えて、もうひとつ結果がでるので、とてもうれしいです。これは「自分に対してのごほうび」のような感じです。
ひとそれぞれでいいと思うのですが、僕の場合は1試合終わるごとに「今日は何本贈った」という風には、あまり考えていません。試合に別の感情が入ってしまわないほうがいいかな、と僕は感じています。


和田さんの「僕のルール」は、これまでの寄付に対する価値観を変え、「自分らしく楽しんで寄付をしてもいいんだ」ということを多くの人に気づかせてくれました。そして、「僕のルール」に影響を受けて、さまざまなオリジナルルールが誕生しているようです。それについて、どんな風に感じられますか?
(他のルールの説明を聞いて)とってもユニークですね。僕のよりおもしろいじゃないですか! 支援活動は、だれかに無理矢理はじめさせられるものではないから、ルールは、 個人個人が楽しんで作ったらいいと思うんです。
たとえば、すごく熱心に取り組みたい人はそういうルールを作ればいいし、気軽に楽しくやりたい人はおもしろいルールにすればいい。支援する人の姿勢や熱意はそれぞれでも、ワクチンを受け取る人にとっては大事な1本であることには、変わりないと思うんです。
「だれかのために、なにかをしたい」と思っている人にメッセージがあればお願いします。
支援活動は、「やらなきゃいけない」とも言えないし、「やらなくていい」とも言えない。すべては自分の考え方次第だと思います。自分のなかで、やりたいキモチが芽生えたとき、自分らしくはじめてみたら、いいのではないでしょうか。











